蜂蜜と玉葱、そしてコックテイル

いい日も悪い日もいろんなことのいろいろが楽しくて好きで

オールドカイロの午下り

 

3月に来たばかりの頃、暑くならないうちにどこか観光しなくちゃ、でもまだピラミッドや県外は怖い、でも勇気を出して少し足を伸ばしてみたいと思って行ったのがオールドカイロだった。あれからもう季節が半周してしまった。

 

タハリール広場にあるサッダート駅からメトロで4駅、マルギルギス駅を降りるとすぐに大きな聖ゲレオギウス教会と対面する。

 

他の観光地と比べて人は少ないが、駅前からしばらく小さな土産物屋が軒を連ねており、欧米系と思われる観光客がいつ来てもちらほらといる。

 

駅の近くの地下通路を通って出ると古い白い石造りの壁に囲まれたコプト正教会シナゴーグ(ユダヤ教の会堂)を回ることができる。

歴史を感じさせる、厳かながらも明るい雰囲気もさることながらトイレも無料のくせに比較的綺麗でとてもよい。コプト博物館も展示品が多いだけでなく建物の外観、内装まで凝っていて予想よりも満喫できる。エルサレムからエジプト各地にあるコプト正教会を線でつないだ図を見て、なるほどエルサレムとエジプトは思っていた以上に近いもんだな、などと思う。

 

近くのスーク・フスタートには可愛いハンドメイドの雑貨のお店が集まっていてこれも見ていて楽しい。

 

テロの影響で周辺にも各入り口にもセキュリティチェック(念入りなとはとても言えない)が置かれている。

 

白い壁に囲まれ、いつもより遠くにアザーンを聞いていると忘れそうになるが、教会群を通り越しこれまた立派なアムル・イブン・アル=アース モスクを通り過ぎるとそこはサイイダ・アーイシャ(ゴミ多し建物ボロしのカイロの典型的な庶民的地区として必ず名前が上がる)のお隣、焼き物屋が目立つかなりシャービー(庶民的、俗っぽい、みたいな意味)な地区である。

 

そこらじゅうゴミだらけで、住む人もお上品とか教養があるとかいう言葉とは程遠いが、どっしりと何世代も人々を育んできたことを感じさせる住宅街と野菜が都心よりも心なしかぴかぴかしていて生きた鳥やウサギがひしめいているスークのある街並みは歩いていて不思議なほど気持ちがよい。

 

今日はナッツの量り売りとジェラート屋を兼ねているお店で何種類も味見させてもらってから案外他では見かけない桃のアイスを選んで歩きながら食べた。

店主のおじさんはお代はいらないよ、と言ってくれたがそこはちゃんと払わせてもらった。

 

午下り、白い塀のある町は太陽を反射してとても暑くなる。きっと遥か昔からそうなんだろう。